実態のない海外子会社は偽装の所得隠しとみなされてしまう

実態のない海外子会社は偽装の所得隠しとみなされてしまう
商取引の国際化が進むなか、中小企業であっても海外に拠点を作ったり、現地に子会社を設立したりすることは珍しくない。進出する国によってはビジネス環境や税金の仕組みは大きく異なるだろうが、特に法人税率の低い国に設立した子会社については、「事業実態」に注意したい。
タックスヘイブン対策税制は、税率の低い国や地域に実体のない会社をつくる企業の過度な節税を防ぐことを目的としたもの。法人税率が著しく低い国や、法人税のない国に子会社を設立し、その子会社に事業の実態がなく関連会社の株式保有や資産管理だけが目的と判断されると、親会社の所得と合算して日本の法人税率で課税される。
同税制が適用されるか否かは、子会社に事業の実態があるかどうかで判断されるが、明確な境界線があるわけではない。過去の裁判では、現地法人が業務を行っているかどうかという表面的な要素よりも、「その国で事業を行う経済的合理性があるか」という点が重視されたこともある。指摘を受けた際に経済合理性を説明できる資料を用意しておいたほうがいい。