遠方に取引先がある会社の社員は、年間の半分ほど地方出張をするということも珍しくない。当然、出張にかかった費用は帰ってきてから精算するが、出張のたびに領収書をまとめて旅費の精算をするのは出張する社員にとっても経理担当にとっても面倒だ。
そういう場合は、社員に一定額をまとめて先払いし、定額分を経費として計上する方法を検討したい。
社員に支払う出張費用は、出張後に確定する実費分を支出時点の経費として計上するのが原則だ。しかし出張旅費の取り扱いを定めた「出張旅費規程」を作っておけば、同規程に基づいて社員に支払った旅費日当は実際に掛かった費用にかかわらず全額損金にできる。そうすれば出張精算の手間は大幅に簡略化される。さらに規程に基づく旅費日当を受け取った社員についても所得税や社会保険料の負担が不要なので、社員に不利益が生じることもない。
損金にできるのは、出張旅費として「通常必要と認められるもの」に限られる。金額についての明確な基準はないため、常識的な金額で決めるようにしたい。例えば近場の出張と遠方への出張を区別して、1日分いくらと一律に決めるのが一般的だろう。また役職に応じて額を変更するなら、その旨も規程に記載する必要がある。
なお出張先で発生する残業や休日出勤は、タイムカードなどでの把握は不可能なので、その取り扱いも「出張旅費規程」で決めておくとよいだろう。
出張の旅費規程 整備して一括損金可能


















