不動産投資、減価償却で節税できるか?

不動産投資、減価償却で節税できるか?
不動産を購入した際には、その取得価額を一定の年数に分けて減価償却して、毎年の経費にできる。償却する年数は使われる建材などによって異なり、毎年上限いっぱいまで必ず償却する必要はなく、範囲内であれば自由に償却額を設定できる。これを利用して、かしこく節税するテクニックも多く存在する。
例えば法人税の税率が課税所得800万円をボーダーに大きく変わることに着目し、毎年、法人の課税所得が800万円をギリギリ下回るように償却して保有中の法人税負担を下げて、最終的に売却する。減価償却を行わなかった分だけ売却時の建物の価値が高くなり、結果として売却益から差し引ける経費が増える仕組みだ。毎年上限まで償却していると、保有中の法人税負担は抑えられるものの、逆に売却時の譲渡益にかかる税金だけが増える可能性がある。
また物件A、B、Cの合計3棟を保有し、それぞれの物件の減価償却の年間限度額は100万円だと仮定したい。減価償却を最大限に活用するのであれば限度額である300万円まで減価償却費を計上できるが、出口戦略を考えて今期は150万円を減価償却費として計上するとしよう。例えば物件Cが近いうちに高値での売却が決まっているなら、減価償却費を温存して簿価を高くキープするため物件Cについては1円も減価償却しない選択肢が考えられる。逆に物件Aは長期的に保有する見込みなので減価償却費を上限の100万円まで計上し、残りの50万円を物件Bで計上する。保有期間だけでなく耐用年数や構造にも注目して検討して、どの物件でどれだけ減価償却費を計上するかを考えることで節税効果はさらに増すだろう。