長年二人三脚で働いてきた妻にいつか退職金を払いたいと考える個人事業主は少なくないのではないでしょうか。
ですが、青色専従者給与として必要経費にできるのは、あくまで青色専従者に対する給与、賞与などの給与所得に限られています。
よって直接退職金を支払ってもそれを経費に参入することはできません。
そこで、小規模企業共済や中小企業退職金共済を利用することをお勧めします。
小規模企業共済とは個人事業主が加入できる退職金制度で、中小企業退職金制度とは小規模事業者の従業員のための退職金制度です。
どちらも将来の退職金を積み立てることができます。
小規模企業共済では青色専従者でも事業主の共同経営者として加入すれば月額1,000円~7万円を個人事業主の必要経費とはなりませんが、全額青色専従者の所得控除とすることができます。
中小企業退職金共済では、個人事業主の青色専従者でも一定の条件を満たせば従業員として加入でき、月額5,000円~3万円の掛金の全額が事業主の必要経費となります。
どちらも掛金には限度があるので短期的にまとまった金額の退職金の準備をすることはできない為、将来青色専従者に退職金を支払いたいと考えるのであれば早い時期から計画的に準備するようにしましょう。