海外取引税務調査の特徴

海外取引税務調査の特徴
近年、事業規模に関わらず、海外取引を行う法人が税務調査のターゲットになりやすくなっております。海外取引への税務調査の特徴は、大きく分けて2点だ。

1点目は、「実地調査の件数のうち、非違を指摘された割合が著しく低い」ということ。法人税全体でみると、実地調査に入られたうち、何らかの非違を指摘された割合は78%と、約8割で何らかの申告が見つかる。一方、海外取引に限ってみると、非違指摘割合は23.3%と、3割にも満たない。調査される確率だけに絞ってみれば、海外取引への税務調査は、一般的な調査よりも怖くないといえるかもしれない。

だが、不正所得金額の額に目を向ければ、話は大きく変わる。海外取引に対する税務調査の2点目の特徴は、非違を指摘された1件当たりの不正所得金額が大きい点だ。法人税調査全体の1件当たりの不正所得金額は約2337万円。これが海外取引に限定すると、約7040万円と3倍以上に跳ね上がる。ひとたび非違を指摘されると、海外取引に対する調査では、一般的な調査に比べてはるかに高額な不正所得金額を指摘されるわけだ。

海外取引に対する税務調査では、非違を指摘される“打率”は一般的な調査よりも低いものの、非違を指摘されると“打点”が極めて高額になると覚えておきたい。